銀月短編2

□雪ぎ水
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目が覚めるまで見ていた夢が頭を過ぎった。
いい夢だった。
掛け値なしの最上の夢。

大喰らいのチャイナ服の娘。
メガネの少年。
でかくて白い犬。

煙草を咥えた皺だらけのババア。
メイド服着たカラクリ娘。
猫耳のオバハン。

外見に似合わず凶暴なメガネの姉貴。
物騒極まりない性格のチャイナ服の兄貴。
そのチャイナ服兄妹のはげ散らかした父親。

局部さらしてばかりのストーカーゴリラ。
煙草くわえたニコチンマヨラー。
爽やかな外見の割りに腹黒いドS。

ああ、それから。それから。
それから。それから…。

楽しかった。
最高だった。
夢だったら、それもそう、当たり前。
死にかけの夜叉が夢見た最後の夢。
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