君と見るキセキ

□第9Q
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「!?・・・・忍!?」

『お願い。無理だけはしないで』







黒子の腰にしがみつき、懇願するように呟く忍。
僅かだが震えているように感じる。






『・・・戻った訳じゃないよね?』

「戻る?」

『帝光時代の・・・勝利こそ全てみたいな考え方になってないよね?勝つために・・・自分を犠牲にしようとか思ってないよね?』






そうか、そうだった。
この子はバスケが本当に好きで、誰よりも勝ちたいと思ってる。
でも、誰にも負けない優しさも持ち合わせているんだ。
普段キツいことを言っていても、相手のことを見ている証拠だ。
・・・・心配、させてしまっかたのか。






「忍は案外バカなんですね」

『なっ!?バカって・・・・』

「戻ってなんかいませんよ。心配する必要はありません」

『・・・・・そっか!』





少しわざとらしすぎたかもしれない。
あえておどけて見せたことに、彼女は気づいただろうか?
どっちにしても、彼女が笑ってくれた。
それだけでいい。

僕の大切な───────






    
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