君と見るキセキ
□第2Q
2ページ/4ページ
火神がどや顔で戻ってくる。
『大我、その顔ウザい』
「うおぃ!」
青筋を立てて叫ぶ火神。
それも無視して忍は前に出る。
『先輩、次私で良いですか?』
「どうぞ!」
リコの言葉を聞き、フェンスをと飛び越える。
『ひょー!たっかー!大我よくこんな危ないことやったね』
火神への対抗心でやったのだが、僅かに足がすくむ。
『(かと言って戻るのは杓だ)』
忍は、意を決して大きく息を吸い込む。
『1-A 18番。萩野 忍!キセキの世代を捻り潰してくれるであろう選手達を全力でサポートし、凄腕マネジとして名を轟かせる!そして、カントクとしての知識も身に付けリコ先輩の後を継ぐ!以上!』
ふぅと一息つき皆の元へ戻る。
「お疲れ様です」
「中々良かったんじゃねーか」
『ども!』
そう言って片手を挙げる。
「次はー?先生来ちゃうよ?」
リコが声を掛けるが、周りは反応を示さない。
「すいません。僕声張るの苦手なんでこれ使って良いですか?」
否、黒子はどこからか拡声器を持ち出し前に出ていた。
「い、いいけど・・・」
『テツヤ頑張れー!』
此方に振り向き一度微笑むと、前を向き息を吸い込む
が
「コラー!またバスケ部か!」
「あら今年は早い!?」
教師の登場により決意表明は中断となってしまった。