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□標的3
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『こんなんでいいかな』




朝食の用意を終え、一息つく。


「おはよう。早いね」

『あ、雲雀さん。おはようございます。ご飯出着てますよ』



すでに着替えている雲雀が起きて来たため朝食をとる。





『(なんか違和感・・・)』




自分も着替え終わっているのだが、セーラー服になんだか慣れない。
しばらく着ていなかっただけに、気分はコスプレだ。


一般的なセーラー服に白いスカーフ。黒いカーデに黒タイツ。
決め手は左腕に腕章。




なんだか恥ずかしくなってくる。




「考え事?」

『あ。いや、セーラー服って初めて着るんで変じゃないかと思いまして』


目を泳がせながら言うと



「いいんじゃない。似合ってると思うよ」


『!』



まさかの発言に固まってしまい、頬が少しだけ熱くなる。



『・・・有難うございます』


「さ。早く支度して行くよ」









『これで行くんですか?』

「そうだけど」




目の前にあるのは雲雀さんのバイク。



『中学生がバイク登校って色々問題だと思うのですが』

「僕のルールは僕が決める。いいからメット被りなよ」





1つ溜息をついてメットを被り後ろに乗る。



「じゃあ行くよ」







ブオォォォン





『ひっ・・・』



「ちゃんの掴まってないと落ちるよ」



『そう言うなら、もっと安全運転してください!』





荒々しい運転に涙目になりつつ必死に雲雀の
腰に掴まる。






普通こんな状況ならトキメキとかあってもいいはずだが、別のドキドキでそれどころではなかった。








   
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