君と見るキセキ
□第10Q
1ページ/5ページ
「「「・・・・・・・」」」
「「「うわぁあぁあああ!!」」」
「誠凜が!?勝ったぁああ!!」
勝った・・・・?
勝ったの?
「嬉しい通り越して信じられねー」
「うおっ・・・しゃあぁあ──────!!」
か・・・・・・
『勝った・・・んだ・・・。勝ったんだ!!』
肩に入っていた力が抜けて、足りなかった酸素を一気に吸い込む。
ドキドキは収まらない。
寧ろもっとうるさくなってる。
「負け・・・たんスか?」
立ち尽くす黄瀬の瞳からは、ポロポロと涙が流れ出る。
「あれ?・・・・あれ?」
「黄瀬泣いてねぇ?」
「いや、悔しいのは分かっけど・・・・。練習試合だろたかが・・・オブッ!!」
ボソボソと呟いていた男子の顔面にボールが飛んだ。