君と見るキセキ
□第10Q
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「おい!大丈夫か!?」
『そんなこと言ってるあんたは、悔しくて泣くほど何かに打ち込んだことあんの?そこまで本気になれてるものあんの?たかが練習試合?笑わせんな!試合だろうが、いつもの練習だろうが関係ねぇんだよ!!それすらわからねぇやつにスポーツみる資格はねぇ!』
「・・・忍っち」
場がシンと静まり返る。
そんなことお構いなしに忍は黄瀬の元に歩み寄る。
『涼太もう泣かないの。すごく格好良かったよ!良い試合だった!』
にっこりと微笑んで黄瀬の頭を撫でる。
黄瀬は泣き止むどころか、更に涙をこぼす。
「っ・・・うっ・・・・ありがとう・・・・・」
「っのボケ!メソメソしてんじゃねーよ!!」
「いでっ」
「つーか、今まで負けたことねーってほうがナメてんだよ!!シバくぞ!!」
そう言って笠松は黄瀬に蹴りを入れる。
「そのスッカスカの辞書に、ちゃんと“リベンジ”って単語追加しとけ!!」