世界の果て

□テミスと双子と
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『いらっしゃい、クロノス。
珍しい供を連れているのね?』

『テミスよ、そなたに会うのだときかなくてな。』

『ご無沙汰しておりますテミス様。
アポロンにございます。』

『テミス様、お久しゅうございます。
アルテミスです。』

『お久し振りね。
今日はどうしたの?
私に何の用かしら?』

『その……』

『意地の悪い聞き方をしてやるな。
テミス、そなたの此度の企てについてだ。』

『此度……?
あぁ、真美のこと?』

『そうです!
何故あのような強攻に?!
時間の運行の妨げになります…!』

『それにあの人間の子、違う流れから連れて来たそうではないですか。
どんな影響があるとも知れません。』

『そう!それ!
聞いてちょうだい!』

『…何かあるのか?』

『彼女凄いの!
帰った時を想定しているのか、無意識かは分からないの。
でもあのコの影響力はあまりに壮大で、しかし全く影響ないのよ!』

『テミスよ、我等にも解るように話せ。』

『………あら?
あぁ、ごめんなさい。
つい興奮しちゃって。

真美はこちらに来てからいろいろな事をしたわよね?
過去へ行ったり、聖戦の鍵となる人や物を集めたり。』

『過去には我が送った。
あの娘、我との盟約を守ったのでまたこちらへ連れ帰ったが…』

『それにしても流れを無視し過ぎです。
結界を破る剣もアテナの黄金の剣もこの時代の聖戦に携わる予定は無かった。』

『予定調和は崩れるものよ。
ま、それは大した問題ではないの。
この歴史、聖戦に関与するモノが動く時、彼女は一人ではなかったの。
つまり彼女が居なくなった後、記憶のすり替えや置き換えが成されても時の流れには何の影響も無いのよ。
あ、真美の身に付けているあの欠片は別だけど。
これがどれだけ凄い事か分かる!?』




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