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□オモイデ
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「皆さん、卒業おめでとうございます。」

にっこりと、嬉しそうに笑っている殺せんせー。

・・・そして、なんとも言えない空気のE組。

そうだろう。

だって、僕たちは地球を守ることは出来なかったのだから。

「せんせーは皆さんと一緒に卒業できて、とても嬉しく思います。」

皆さんと過ごした一年はせんせーの宝物です、と言いながら三日月柄のハンカチで涙(らしきもの)を拭う。

・・・せんせーがいつも着けてるネクタイも、明日からは地球柄なのかな。

ぼんやりとした頭で考える。

「でも。」

せんせーの冷たい声。

「君たちはせんせーを殺せなかった。…君たちは頭が良いので、どういうことか分かりますね?」

そっか。今日で終わり、何もかも。

「・・・約束でしたね?」

黙って頷く。

「それでは皆さん…。」

静かな教室に響くのは。

大好きなせんせーが告げるのは。

―――冷たくて残酷な真実でした…。―――
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