main 3
□コイバナ
1ページ/2ページ
「ねぇ、カルマ君。」
「渚君?」
最近、彼は元気がない。
いつからだっけ?
「・・・カルマ君、奥田さんのこと好きなの?」
「ん? なんで?」
「だって、修学旅行でっ・・・!」
あ、そういえばそんなこと言ったかも。
・・・まさか。
「渚君、それが原因で?」
「なんのこと?」
きょとんとする渚君に、こっちの話、と笑いかける。
「俺が好きなのは、渚君だけだから。」
「本当に?」
「本当に。 だから泣かないでよ。」
「な、泣いてなんかっ・・・」
「ごめんね。」
本当なんだよ。 ・・・ほら、いつもみたいに笑って?
――窓から見えるのは、消えかけている虹――