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「あにう…静蘭!どうしたのだ?こんなところに来て」

「おや、私は来ちゃいけませんでしたか?」

「そっ、そんなことはないぞ!」

夜、人気のないところで座り込み、空を見上げていた劉輝は、突然やってきた静蘭に驚くも、少し動いて場所を譲った。丁寧に座っていた部分を手で払うなど、妙な徹底ぶりを見せる劉輝に、知れず笑みを浮かべて隣に座る。

隣に来たからといって、特に何か話すこともなく…しばし二人は並んで空を見上げていた。満月が目に眩しい。しかし綺麗だと思った。

「主上……劉輝、少しのみませんか?」

「せせせ、静蘭っ!?どうしたのだいきなりいつもはそのようなこと言わぬのに!!」

「……そうですか、そんなに言うならいつもどおりでも、」

「いやっ!…いや、大丈夫だ。のもうではないか」

「お嬢様からの夜食もありますよ」

「なんと。……お主、本当に静蘭か?」

じとり、と化物を見るような目で見られたが、静蘭は気にせずに酒を取り出し、劉輝に器を持たせると静かに注いだ。

「わ、私も…注ぐ」

「おや、ありがとうございます」

秀麗手作りの饅頭を頬張りながら、劉輝はチラリと静蘭を見る。いつもはしないようなことの連続で若干戸惑っていた。

「静蘭は、どうしてこのようなことをしてくれるのだ?」

「今日だけですよ」

「うっ……で、でも……私は嬉しい」

「そうですか。ならばよかったです。…滅多にしないことって、むずがゆいな」

「静蘭…」

「今なら、兄上でもいいですよ。劉輝」

「!! あにうえ〜!!」

うるうるとした目で抱きついてくる劉輝を避けもせず抱きとめると、頭を撫でた。本当、今日だけですからね。との呟きが聞こえるが、今は問いただしている暇はない。とにかく、静蘭を近くに感じていたかった。

「寂しかった、のだ」

「ええ」

「会えてよかった」

「ええ」

「あに、うえ」

「ん?」

「秀麗と同じくらい…好きかもしれぬ」

「ええ、ふふっ」

月明かりに照らされる中、この時を覚えていたいと言うように劉輝は、静蘭にきつくだきついていた。







↓アトガキ


や、なんか書きたかったんです。勝手にサーセン。

いいなぁ、静蘭と劉輝。時間軸は特にないので、好きな頃合でどうぞ。

完璧に趣味に走った作品ですね。アハハ。主上ちょっと酔ってたらいいかな。嬉しいな個人的に。静蘭は結局、最後まで「いい兄さんの日だから」という理由を話しはしないだろうと思います。

気まぐれ、とごまかすんじゃないでしょうかww

それでは、ありがとうございました!
勝手にごめんね!

by響夜
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