reincarnation
□No.2
2ページ/2ページ
その頃、アジト内部では。
「ええい!なぜこのタイミングでシャドウが!」
ゴーグルにサングラス、そして特徴的なとがった赤い鼻に大きく横に生やした口髭。
大きな腹部とは対照的に、足は異様な細い、長身の男が怒りを露わにしていた。
目の前に大きく映し出されているのは、黒いハリネズミと、頭に頭巾をして顔を隠した1人の人間。
「この大事な時に邪魔しおって!
お前なんか、こうしてやる!!」
男はさらなるロボットを送り込もうと、スイッチを押そうとした。
が、次の瞬間だった。
黒いハリネズミが抱きかかえていた人間の顔にかかっていた頭巾がほどけ、その容姿が露わになった。
「……ハァッ!!!!!」
驚いた声をあげ、それを見た男の顔がみるみる青ざめていく。
「攻撃中止!攻撃中止ぃ!!」
すると彼は慌てふためいた様子で外へと飛び出した。