復讐貴族
□File1.ガラスの靴のお姫様
3ページ/19ページ
『アーサー・カークランド様
〜招待状〜
貴殿を我が屋敷の晩餐へご招待します。
貴殿は"特別招待客"として選ばれました。今晩貴殿の元へ迎えの馬車を遣わせます。
晩餐は23:00より始めます。どうぞ、この招待状を持参しお越しください。
エーデルシュタイン家当主
ローデリヒ・エーデルシュタイン』
「エーデルシュタイン?なんだそりゃ……聞いたことねえな。」
すると窓にとまっていた黒鷲がギャギャッと鳴いた。
「ん?」
黒鷲は翼を広げ、積まれていた本の上にまたとまった。
「……?」
黒鷲のとまった本を取り上げると、それはずっとアーサーが繰り返し読んでいた本だった。
「Revange nobleman(復讐貴族)……か。他人に力を与えて復讐を共犯する貴族の話だよな。こんな奴、ほんとにいればいいって何回も思ったっけ……」
すると黒鷲は、足で何かを書くと飛び去っていってしまった。そこに残されたメッセージは……
『Be sure to do come dinner!』
「必ず晩餐に来い……?なにかこの本と意味があるのか?」
そう考えるうちに、いつのまにか夜は更けていった。