復讐貴族

□File1.ガラスの靴のお姫様
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『アーサー・カークランド様
      〜招待状〜
貴殿を我が屋敷の晩餐へご招待します。
貴殿は"特別招待客"として選ばれました。今晩貴殿の元へ迎えの馬車を遣わせます。
晩餐は23:00より始めます。どうぞ、この招待状を持参しお越しください。

エーデルシュタイン家当主
   ローデリヒ・エーデルシュタイン』

「エーデルシュタイン?なんだそりゃ……聞いたことねえな。」

すると窓にとまっていた黒鷲がギャギャッと鳴いた。

「ん?」

黒鷲は翼を広げ、積まれていた本の上にまたとまった。

「……?」

黒鷲のとまった本を取り上げると、それはずっとアーサーが繰り返し読んでいた本だった。

「Revange nobleman(復讐貴族)……か。他人に力を与えて復讐を共犯する貴族の話だよな。こんな奴、ほんとにいればいいって何回も思ったっけ……」

すると黒鷲は、足で何かを書くと飛び去っていってしまった。そこに残されたメッセージは……

『Be sure to do come dinner!』

「必ず晩餐に来い……?なにかこの本と意味があるのか?」

そう考えるうちに、いつのまにか夜は更けていった。
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