男子高校生の日常   短編

□帰り道に…
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「好きです!!付き合って下さいっ!!」
そんな風に彼に告白されたのはもう三カ月も前のこと。あまりに必死だったから勢いでOKしてしまったわけだが…、今は彼が大好きだ。
彼の姉と同じ高校に通う私は、彼の姉に目をつけられかなり仲良くなることになるのだが…。
 そんなことは、どうでもいい。
彼は毎日、友達のタダクニくんとヒデノリくんを連れて学校に迎えに来てくれる。それで、ドラクエごっことかいつも通り遊んで楽しく帰る。
私はそれに満足していて、恋人が初々しい雰囲気で一緒に帰るものとはかけ離れていた。
 そこを、彼の姉に指摘されたのだった。
「手をつないだ!?」「デートは!?」「キスは!?」
と、鬼のような血相で問い詰められた。怖かった…(泣)
そして、姉はこう言いだしたのである。
「あんのバカ!!!私の名前ちゃんに不安な思いさせやがって…しかも、私より先に彼女をつくってるなんて…」
怖いオーラを放出しだした。
私は怖くて、泣いて鼻水をたらしながら逃げた。
 そうして、放課後がやってきた。
私はいつも三人が待ってくれている場所へ向かった。
でもそこにはヨシタケ一人だけだった。
「おーいヨシタケーっ」
と、校門から笑顔で手を振る。彼に会えることが嬉しいから、自然と笑顔がこぼれてしまうんです^^
するとヨシタケは照れて顔を伏せて恥ずかしそうに小さく手を振ってくれた。
私はそれが嬉しくて、ヨシタケの元へダッシュする。
彼はいつも通り「おかえり」と、笑顔で言ってくれた。私も、「ただいま!」と元気に言う。
そうして、笑いあった。
少し恋人に近付けた感じがした。
「あ、タダクニくんとヒデノリくんは??(今日は二人っきり!?嬉しいけど緊張するっ)」
すると、ヨシタケは不満そうな顔をした。
(私と二人っきりは嫌なのかな…)
とっさにそう思ってしまった。
「アイツらがいたほうが良かったのかよっ…」
予想外。
「え、」
「俺は、名前と二人だけのほうが良いんだよ」
恥ずかしそうに彼はうつむいた。
それと同時に私は安心する。
(私、ヨシタケの気持ち、勘違いしてた。)
「私も二人っきりが…良い」
等身大に恥ずかしいっっっ!!
顔が赤くなる。それを見せたく無くてうつむく。
すると、ヨシタケは私の手を取り、ギュッと握った。
彼に触れられている。心臓が跳ねる。でも、すごく、嬉しかった。
ヨシタケを見ると、耳が真っ赤で同じ気持ちなのかなっと、さらに嬉しくてヨシタケが改めて大好きだと思い返した。
「ほら、行くぞ?」
「うん!」
やっぱり、私の彼はカッコイイです^^d






おまけ


「なぁ名前、今度の日曜日…そのデ、デートしないか?」


「デート…??」
「ダメなら良いんだ!!忘れてくれっ」
「全然OKだよ!!絶対行く!!」
「マジか!?」
「ヨシタケ、だーい好き^^エへへ」
私が嬉しくて抱きつくと、「かわいい、名前」と、耳元で呟いて、強い力でさらに抱きしめてくれた。
 

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