黒子のバスケ

□せんぱいっ*
1ページ/5ページ











トクン、トクン、トクン…







(うわあああああああもう嫌だ俺ヘンタイ!!)







トクントクントクントクンっ







(だから!もうおさまれ俺の鼓動!)







「なぁにソワソワしてんだよ黄瀬っ!しばくぞ!!」







俺は今部活終わりの部室にいる。







忘れ物を取りにきたとき、誰もいないと思った部室には笠松センパイがいた。







二人きり。







もう一度言おう、







二人きり。







バクバクバクバクバク







(まあそりゃあね!密室に二人きりで興奮しない男子なんかいないっスけどね!!)







目の前でなんの躊躇もなく(男同士で意識などするわけないし、いつも通りにしているだけ。二人きりになった黄瀬が過剰反応しているだけである)着替える背中を見る。







拭ききらずに流れる汗は、美しい筋肉の筋をつたって、地面にシミをつくった。







(やっぱり小さいな…)







自分の腕におさまりそうだなと両手で輪っかを作ってみたりして。







こんなことをしていると、思いもがけないことが起こった。







「黄瀬!きいてんのk







振り返ったセンパイの表情が固まった。







「お前!鼻血出てんぞ!!」

「へ?」

「あつけあたりか?ちょっと待ってろ!」

「いや、あの…







(妄想したなんて言えない!)







「つーかなんだそのポーズ!入るぞ!!」

「え?ちょ…







センパイはあっさり俺の両腕の中に入った。







(うわああああああつかセンパイハダカああああああ…







「んが!!」

「つめとけ!!!!」







ティッシュを鼻に突っ込まれた。







「あとな…黄瀬…腕、ほどけよ」

「あ」

「なぁにどさくさにまぎれて俺を抱え込んでんだやめろ!//」

「ブハッ」

「黄瀬⁉どうした!まだ殴ってねーぞ!!」

「大丈夫、今回は吐血っス…」

「大丈夫じゃねーじゃねえか!ほ、保健室に…!」







だって、センパイ、さっき若干顔赤くしてて…俺の腕の中で…







ん?







保健室!?







この時間に保健室!?







先生も生徒もいない!!







ヤバイぞこれは!!
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ