PERSONA4

□期待と意地悪
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最近一人の男の人が気になっている。



その人の名前は鳴上 悠。


彼とは共に戦う仲間であり、同じ学園生活を送る友人でもある。


だけど、最近とても気になってしまって、以前のように接することが出来ない。



悠君を見てると胸がドキドキするし、目が合うだけで身体が熱くなる。
話してる時なんて、ドキドキしすぎて倒れちゃうんじゃないかって思うくらい。




多分私は……うぅん。絶対に悠君が好き、なんだ。

















「水和」



今日は皆テレビの中に入る予定もなく、連日シャドウ相手に酷使した身体を休めようと帰り支度をしていたら、悠君に声をかけられた。



「ゆっ悠君っ!!」



異常に反応しちゃったから変に思われたかなって思ったけど、悠君は相変わらずのクールさで全く動じてなかった。



「これから時間あるか?」


「こ、これから? うん!!大丈夫大丈夫っ!」



もしかしたら悠君と出掛けられる?

断る理由なんてないっ!少しでも悠君と一緒にいられる時間は貴重なんだから!



「そうか。なら俺の修業手伝ってくれないか?」


「修業? テレビの中ってこと、だよね?」



悠君は頷いて返事をする。
正直言うと身体は疲れていたから休みたいけど、悠君の頼みだし断れるわけがない。

まぁ、二人で出掛けられるって期待してたから少しガッカリしちゃったけど……。



「じゃあ、陽介達も誘おっか」



私が携帯を取り出して電話をかけようとすると、腕を掴まれる。

腕を掴んだのは勿論、悠君で……何事かと見れば真剣な表情で私を見る。



「いや、二人で行きたいんだ」



はい。今ので私の頭の中はお花畑。


ふ、ふふふふふふ二人っきりだなんて!!!

二人で行きたいなんてっ!!!!



こ、これは期待してもいいの!?てか、期待します!!!!



「二人で行ったほうが、経験値が多く入る。

それに水和のペルソナは氷結と電撃が使えるし、回復もそこそこ出来るから助かるんだ」



「だから二人で行こう」な〜んて爽やか、イケメンオーラ出しながら言われたら肯定しか出来ないじゃないか……。


期待した私の胸の高鳴りが物凄く虚しかった…。





〜End〜



「(少し意地悪しすぎたか?)」


「(こんなことで諦めるものか!!)」


「(ああやって俺の言葉で一喜一憂するのが可愛いんだよな)」








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