She doesn't like baseball.

□第3話
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昨日はあの手紙について話しをしたけど、それ以外は全く神崎と話しなんかしていない。
何かありそうな気がしてならない。
そんなことを考えながら今日は登校している。
今日こそは浜田、ちゃんと来てんだろうな。


ー朝練ー

「お、今日は来てんじゃん。」

一番最初に来ていた浜田に声をかける。

「昨日、何で来なかったんだよ。」

と、ちょっと機嫌悪そうに聞いてみる。

「いやぁ〜ちょっと風邪引いちまってさー」

もうすぐ夏だというのに、風邪を引くだなんて、夏風邪っつーのは確かバカが引く風邪のことだよな。
やっぱコイツはバカだ。うん。...じゃなくて、
俺は今日早めに家を出たから時間があった。
だからちょっと聞いてみよう...

「浜...

「あら!!2人共今日は早いわね〜!!」

この声の主は、ももかんだ。
タイミング良すぎだろ。

「じゃあ、2人共ランニングして!!」

「え!?俺もっすか?!」

と浜田。

「そうよ。応援団は野球部の練習メニューもしっかり把握してもらわなきゃ。」

(また...思ってもいなさそうなことを。泉を1人で走らせるより2人で走った方がいいとか、そういう理由だろうよ。)

と浜田が思う。


そうして仕方なく俺達はランニングをする。
まあ、2人でいることに違いない...だから聞いてみよう...と思ったのだが...


ゼエ ゼエッ

と浜田の方から聞こえてくる。

(えぇ!?まだ校庭1周分も走ってねえぞ?!)


とても声をかけられる状況ではなかった。  
コイツ、つくづくつかえねえな。


そうこうして、やっとのことメンバーが揃った。コイツらは走ってねえからそりゃあ楽だろうよ。そう考えてる俺。(2人だけ走らされた)


...結局朝練の最中には聞けなかった...。


そうして、昼休み...

「よぉーし!!昼飯食うぞ〜!!」

と田島が言い、この日は俺、田島、三橋、浜田の4人で昼飯を屋上で食う。なんとなく早弁はしなかったのだ。

田島は三橋とギャーギャー騒ぎまくって俺達とは一緒に食っていないようなもんで。

(よし、今だな。)

「なあ、浜田。」

「ん?」

と、とぼけた声で聞き返してくる浜田。

「あのさ、神崎っていんじゃん?」

「あぁ〜」

「アイツが野球嫌いな理由ってなんか知ってっか?」

やっと話しを切り出すことができた...

「なに?お前...神崎のこと気になってんのか?」


バッ

「い、いや!!別に...そんなんじゃねえけど...ただ、何でかな?って。」

「...そーだな...俺も噂でしか聞いたことがねえけど...でも聞いたのは神崎と同じ中学の奴...だった気がするな。いや、直接聞いたわけじゃねえぞ?話してるのが聞こえただけで...」

「いいから話せよ!!」

と、俺は突っ込みを入れる。

「俺が聞いたのは...いや、でも...野球部の奴が聞くのはもしかすると辛いことかもしんねえよ?」


辛いこと...?何だ...?それは...まあとりあえず...


「分かったから、話せよ!!」

という俺。



「俺が聞いたのは...確か...
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