MINHO

□Pride
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好きは、好きなんだと思う。
ただ、最初が最初なだけに素直になれないし、やっぱり恐怖感もある。
そして何より、自分では勃たない事がショックというか・・・男のプライドが・・・。

はぁ〜と溜め息を漏らし、再びひんやりしたテーブルに頬をぴたりとくっつけた。

何かさ、リーダーとしての威厳の以前に、やられっぱなしじゃん?
確かにチャンミン以外は勃たないけど、チャンミンなら勃つんだから、俺が男役してもいいんだよなぁ。

ふと頭を過った事だけど、我ながら良い考えじゃん!!

チャンミンに言ってみよう。

チャンミンがお風呂から上がってくるのをウキウキ気分で待った。

バスタオルを頭から被り、Tシャツとハーフパンツの姿でキッチンに来ると、すかさず冷蔵庫からミネラルウォーターを飲み干した。
チャンミンの髪からぽたぽたと雫が落ちる音と、壁時計のかちかちと針が進む音だけが鳴り響く。

そんな空間を打ち破ったのはチャンミンだった。

「寝ないんですか?」

「寝るよ?なぁ・・・。」

シンクに軽く押し付けるようにチャンミンに近づと、一瞬、驚いたように目を大きく開いたけど、すぐにいつもの様に口の端を吊り上げた。

「何ですか?」

すっごく勘に触る言い方してるのに格好良くてなんつぅか、情事を思い出してしまい、どぎまぎしてしまう。

あああ!!!
だから、威厳も無ければ、ちゃんと大事な事も言えないんじゃん。

首を傾げて俺を見つめてくるチャンミンの顔を包み込んで引き寄せた。

何も言えないから、態度で示してやろうじゃん!!!
俺だっていっぱしの男だっ!!

唇にそっと触れて、くちゅっと唇を割って舌を滑り込ませても、チャンミンはされるがままで拒否する事は無いけど、俺に絡んでもこない。

俺が下手なだけかもしれんけど・・・。

ぴちゃと下唇を舐め上げてから唇を離した。
だって、1人でやっても虚しいだけだし。

「・・・ごめん・・・。」


ポタッポタッとシンクの蛇口から落ちる水滴にかき消されるような程の小声で呟いた。

すっげぇ恥ずかしい・・・。
仕事で疲れてるチャンミンに誘った挙句にこの有様。
穴があったら入りたい!!

何にも反応無くて、それが凄く淋しくて虚しくて。

「ほんと・・・ごめん・・・な。」

ただただ、俯いて謝るしか出来ない癖に、掴んでるチャンミンの左手を離せないでいる。


「ははっ。ユノヒョン・・・何でそんなに必死なんです?」


もう笑いを堪え切れないと言わんばかりに口の手を抑える事もせずに大笑いするチャンミンに呆気に取られ、ただ呆然としていた。




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