MINHO

□Over Line
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声の主は1人じゃなかった。
そしてすっかり忘れてたんだ。
こういう教室は生徒がサボったり、デートにするのに使われてるっていう事を。

だって、噂の子とキスしようとしてたから。

二人に気付かれないように、後退りしながら、そっと教室を出た。出た瞬間、全力疾走で教室に戻った。

見てはいけないようなものを見てしまった感覚。
どくどくと動悸が煩く身体中に鳴り響いて、チクチクと心の奥底が痛い。

弟のあんなシーン見たから。
兄弟いたら、そうなのかな?
みんなそうだよな・・・。

だって、可愛い俺の・・・・弟だもん。

だから

あの唇に重ねるのは俺。
あの腕は俺のもんなのに。

って思ってしまうのはただの気の迷いだし、兄弟だから・・・。

だよな?










自分の席に戻って空席のその子の席を見て、ズキッとした。

俺が見た後の二人なんて考えないようにしよう。

したくない・・・。


授業が終わって、家に帰ってもチャンミンは居てなくて、コンビニ弁当で夕食を済ませ、シャワーを浴び、寝る時間になっても、チャンミンは帰って来なかった。

話がしたかったなぁという寂しさと顔を合わせるのは気まずいから良かったという安堵感が入り交じってた。

ズキズキとする胸に気付かない振りをしながら、眠りにおちた。



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