*詩*

□あの頃の自分へ。
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まだあの頃の幼き自分は
本当に大切なものが
なんなのか

わからずに
ただ強がっていた

人は完璧で在ることで
誰かに必要とされている

昔はそう思っていた

何もかもが中途半端で
一番にはなれない
届かない

そんなちっぽけな自分が
嫌で、憎かった。

力を発揮できない
自分なんか

誰からも必要とは
されないんじゃないか

周りは自分よりも
上に立っているように見えて

無力で弱い自分を
いつの間にか大嫌いになってた

でも、ある時。
気づいた。

完璧じゃないのは
誰だって同じだってこと

みんな、それぞれに
苦しみがあって

唇を噛みしめながらも
戦っているのだと

そして、苦痛から逃げずに
最後まで戦うことが

何よりも
意味を持つのだと

僕はこの15年間で
出会ったたくさんの人たちから

その答えを貰った

求めるばかりだった自分は
あの日、卒業した。

これからは誰かに何かを
与えられるような人間になろう。

誰かの支えになれるような
そんな人間になりたい。


確かな一歩を踏み出して
そう誓った。

今は何か欠けている自分でも
誇らしく思えるようになれた。




弱さを隠していた
あの頃の幼き自分に伝えたい。


「大丈夫、僕は今ちゃんと進めてるから」
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