*詩*
□bat memory
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無邪気に笑う
君の隣で
弱さを隠して
下手くそに笑った僕は
誰にも気づかれずに
痛みを零した
あの世界に
取り残されたままで
濡れた前髪が
小さく震える夜
狭くなって
黒く濁りきった視界
僕を忘れた色は
孤独を照らしてく
現実が肌に突き刺さり
苦しみを吐き出した
あんなに綺麗な光でさえ
滲んで見えなくなってしまったの
もう僕の頭は
皿の割れる反響音で
埋め尽くされてしまった
嗚呼、君は今頃
笑ってるんだろな
泣いてる僕とは
反対の場所で
報われない世界の真ん中
君の歌声が
遠くで聞こえたような
気がした