一話物語

□王子を知らないお姫様
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「―――姫!」


「これは一体なんの勧誘だ…」


「ずっとお探ししていましたよ、姫」


「………とりあえず、誰」
「そしてなぜ俺の手を握ってるんですか」


「あなたは相変わらずお美しい…」


「なにこの人気持ち悪い」
「手を離せ手を」


「今世は人間の男性で安心しましたっ」


「あれ、俺の声は聞こえてないのかな?」


「突然で驚くかもしれませんが、私の前世は一国の王子でした」
「そしてあなたの許嫁だったんですよ」


「いやいやいや、何を言ってるんだアンタ」


「大丈夫です!」
「一緒にいればきっと思い出しますから!」


「いい、別に思い出さなくていい」


「「…………。」」


「人を蔑むような瞳の姫も素敵です!」


「誰かー!変態が!ここに変態がいまーす!」




王子を知らないお姫様




「私は前世から変わらず姫だけを愛しています」

「なっ…、」
「(な、ななんか今心臓がっ)」




知らないはずなのに




「姫っ、なぜ逃げるのですか!?」

「来るな寄るな変態ぃ!」

「あぁっ、待ってください!姫ーっ」

「言い忘れてたが、俺は姫じゃない!」




心が騒いで仕方ない





――――――――――――
最近書いてなかったので、リハビリ的な感じのもの。
次は擬人化書きたいなぁ…。

130501

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