一話物語
□さよなら
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俺が言わなきゃいけない。
分かってた。
「やっぱ、女の子のがいい?」
「……蛍…。」
「うん、まあしょうがないか。分かった、もうばいばい!」
「待っ…、蛍!」
「本当に本当に大好きだったよ。短い間だったけど、俺幸せだった。」
愛してるけど、離れたくないけど、君には幸せになってもらいたいから。
俺にとって辛い選択だけどね。
掴まれたところがじんわり温かくなる。
自分の手を重ねて、そっと離した。
顔を上げて微笑む。
「ありがとう。さよなら、達くん。」
さよなら、大好きな人。
俺には君はもったいなかったんだ。
あぁ…、分かってたけど痛いなー。
パタン、ドアの閉まる音が達くんの声を遮った。
さよなら
(達くんのばーか。)
(…もうしばらく恋はしなくていいや。)
君のことは、簡単には忘れられそうにないです。
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浮気性の達くんと、いろんなことをすぐ諦めるタイプの蛍。
大好きな曲の歌詞を少し変えていくつか入れてみた←
分かる人には分かるかな。
130309