自由気ままに
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昼休み。
外を見ていてふと思った。
「遠矢さん、雪だるま!ねえ雪だるま作ろう!」
教室のヒーターの前でぼーっとしてる遠矢さんの手を引っ張る。
「やだ。寒い。つかガキか。」
「親から見たら俺達は永遠の子供だよ。」
「親から見たらね。お前親じゃないじゃん。」
「遠矢さん細かい!そんな細かいあなたは雪だるまを作るとよいでしょう、って占いで言ってたよ。」
「なんの占いだよ。」
「め○まし。」
「嘘つけ。」
くそ。手強い。
この人どんだけ寒いの嫌なの。
まあ遠矢さんがノリノリでも嫌だけど!
「もう!じゃあ俺作って来るから、遠矢さんはここで見てて。」
「え。見てなきゃいけないの?」
「行ってくるよ、マイハニー!」
「気持ち悪い。」
「そこは気を付けてね、マイダーリン!でしょ!?」
「はいはい。気を付けてね、おばかさん。」
「ばかにするなぁああぁ!」
俺は叫びながら教室を飛び出した。
子供は風の子!
「おい、日向。もう授業始まるけど。」
「いいとこに!遠矢さんっ、写メ!写メ撮って!」
「は?お前風邪ひくぞ。」
「完璧なの!この雪だるままじ完璧!」
「…はぁ。撮ったらすぐ中入れよ。」
「うんうん、分かってる!」
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雪だるま作らなかったなー。
シャボン玉はたくさんしたんですけどね。
130305