明けない裏庭
□夢
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「夢」
朝、
目覚めると横には、
シーツをかけられた人形の物。
丁度、私の背丈と同じ位の。
私は何気無く、
視界を遮るそれを剥がした。
そこに現れたのは、
眠るように目を瞑る自分…。
その肌は冷たく、
身体は、硬直し、動かない。
そう、死体。
己の…。
あぁ、
私は死んだのか。
やっと…。
でも、
こんな不完全に
器を残して仕舞った。
大失態…。
でも、
もう取り返しがつかない…。
カラダ
この霊体は、
この世に干渉出来ない…。
マ
況してや、
器を消す事なんて、
出来やしない…。
後悔。
こんなところで、
後悔するなんて、
思ってもみなかった。
これでは、
死んでも死に切れないわ…。
誰かどうにかして。
†