明けない裏庭

□飛び込むは闇
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「飛び込むは闇」



冷たい衝動に突き動かされて、
誰かを殺すように迫る黒い闇に
飛び込んだ。

そこは、
文字通りの闇の中。

五感は、
ほとんど役目を果たさない。

唯一、機能しているのは、
「耳」…。

闇の中に微かに響く、
澄んだ音色…。

それを道標にして、
只ひたすら歩いて行く。

音色が、
何処から響いているかは、
知らないけれど。

残された耳まで塞いで、
耳の痛くなる様な沈黙を
味わう位ならば、
死の淵から響いていようと、
知ったことじゃない。

どうでもいい事さ。
イズ
何れは、死ぬのだから…。




 

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