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□ゲーム
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その日、偶然部室で阿部と花井の話を聞いて俺はこの最高のゲームを思い付いたんだ。
日頃からスカしてる阿部をぺっしゃんこにするゲームを。
「阿部、お前いい加減にしないと彼女にバレるぞ」
「大丈夫だよ。上手くやってるから。それに、目の前にヤらせてくれる女がいんのに見逃すなんて勿体ねえだろ」
俺が好きだと知りながら阿部は簡単に手を出した。
それでもちゃんと付き合ってるなら許せたけど『便利な女』はないでしょ?
やりたいときだけ呼び出すってのは俺に対する当て付け?
きっとそうなんだろうね。俺のことただの『クソレ』だと思ってんでしょ?間違っても阿部に逆らうなんて思ってないもんね。
だから、俺はそれを利用して阿部の本命に近づいた。
「水谷くん、隆也知らない?」
昼休み、彼女は必ず阿部の所に来る。
俺は今日のチャンスをずっと待ってたんだ。
だから、花井に気付かれないよう廊下で彼女を待ち伏せた。
「阿部なら部室に忘れものしたってさっき出てったよ」
彼女は俺に礼を言うと野球部の部室へと向かった。
じゃ、俺も見物しに行きますかね。
阿部は前の時間から授業をサボってる。
こういう時は必ず、部室で情事の真っ最中だ。
手軽な女をつまみ食い中なんだよね。
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