ゆめめめーん

□愛し合いました。
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気が付くと、ホテルのベッドの中でした。ふと隣を見ると心配そうな表情のエンヴィーさんと目が合いました。

「名無しさん…」
「…ぁ…エンヴィーさん…」

彼は私の手をぎゅっと握ると、自分の胸元に引き寄せました。

「気分とか、大丈夫?」

今まで聞いたことのないような、優しい声色でした。
思わず頬を緩めると、なぜかほっとしたような顔を見せました。

「良かった…笑えるんだね」
「エンヴィーさんといると、自然と笑顔になれるんですよ」
「…そんなこと初めて言われたよ」


照れくさそうによしよしと頭を撫でてくれるエンヴィーさんに、また口元が緩みました。

しばらくすると、エンヴィーさんが再び私の名前を呼びました。

「あのさ、」
「はい?」
「…1ヶ月何されてたか、聞いていい?」
「……?」

イライラするから聞かない、と先日言っていた言葉を思い出し、思わず首を傾げるとエンヴィーさんは「ごめん」と言葉を繋げました。

「やっぱ気になっちゃって」
「…あまり良い話ではないですよ?」
「わかってる。名無しさんがどれだけ苦しんだか、僕も理解したいから」
「…エンヴィーさん」
「ゆっくりでいいから」

頭を撫でながらそう言われては断る理由もありません。
私は、1ヶ月いた地下での話をポツリポツリと話し始めました。毎日違う人の相手をしていたこと、時には暴力もあったこと、避妊すらしてもらえなかったこと…。ふと隣を見ると、エンヴィーさんは険しい表情で此方を見つめていました。

「…名無しさん」
「はい?」
「キスは、」
「え?」
「キスもされた?」

私は視線を上にやり、思案しましたが、思い当たる節がなくゆっくりと首を横に振りました。

「良かった…」
「良かったって?」

訳が分からず首を傾げると、エンヴィーさんは「名無しさん」と私の名前を呟きました。

「は、……………い?」

ずんずんと彼の顔が近づいて、私は思わず目を瞑りました。

チュッというリップ音と、唇への柔らかい感触。

はっとして目を開けると、彼はイタズラっぽく唇で弧を描きました。


エンヴィーさんに、き、キキキキスされた…!


一連の行動を理解してしまうと、一瞬にして顔が赤くなるのが自分でもわかりました。


何も言えずに視線を泳がせる私を、エンヴィーさんが優しく呼びかけました。

「…名無しさん」
「は、はいっ」

緊張気味に返事をすると、エンヴィーさんは私の頬に手を添えて、息がかかりそうな位の距離で口を開きました。

「好きだよ」
「…わ、私も好きです「違う」…え?」

思わぬ遮りにキョトンとしてしまうと、エンヴィーさんは真剣な表情で私の双眸を見つめました。

「友達とか、そういうんじゃなくてさ、」
「僕、名無しさんが好きなんだ」
「…え、えっと…」


何て返したらいいのか分からずに、意味もなく視線を泳がせる私に、エンヴィーさんは更に顔を近づけました。…ホントに唇がくっつきそうです…!

「名無しさんは、僕のこと嫌い?」
「そんな…好きですよ!」
「僕がキスして嫌じゃなかった?」
「全然…」

「じゃあ、」とエンヴィーさんは続けます。




「嬉しかった?」




ニヤリと上がる彼の口角を見て、ドキッと心臓が鳴りました。これは誤魔化せないと、意を決して口を開きました。




「…嬉しかったです…。エンヴィーさんが、好きだから」




その言葉を待っていたかのように、再びエンヴィーさんの唇と私の唇が重なりました。深い角度で、何度も何度も確かめるように重ね合わせます。ぬるりと伸びてきた舌に応えるように、此方も舌を出しました。

「ん…はぁ、ん…」
「…ん…」

舌先でお互いの舌をつつきあい、唾液を交換します。厭らしい水音と息遣いが部屋に響きました。

ギシ…とスプリングが軋む音がしました。
エンヴィーさんが、私に跨がるようにベッドに上がります。動こうにも、包み込むように頬と頭に手を置かれて身動きが取れません。

お互い酸素を求めて一旦唇を離すと、私を見つめるエンヴィーさんと目が合いました。

「…僕止まんないな」
「いいですよ?」

クスクスと笑う私に、彼は心配そうな表情を見せました。

「…嫌じゃない?」
「エンヴィーさんにされるなら、嬉しいです」

「好きですから」と付け加えると、エンヴィーさんは先ほどの表情をふっと崩し、口を緩めました。

「僕が消毒してあげる。名無しさんに触ったやつらの指紋なんか全部消すくらい、僕が触り尽くす」


ニヤリと黒い笑みで言い放つ彼に、負けないくらいニヤッと笑いました。

「…名無しさんそんな顔できるの?」
「エンヴィーさんの真似です。変でした…?」


てっきり笑われるかと思っていた私に返ってきた返事は、意外にも否定の言葉でした。

「すげーエロい。可愛いよ、名無しさん」
「っ…」

普段なら絶対彼からは吐かれないであろう言葉に、思わず赤面して顔を背けると、クスクスとからかうような笑い声が聞こえました。

「照れた?」
「…照れました」
「…可愛すぎ」

チュッと額に口づけると、それを合図のように、私の耳元から頬、首筋、肩、鎖骨、と唇が降りていきました。




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「ふぁ…ぁあ、んっ」
「きゅうきゅう締め付けてるよ、気持ちいい?」
「ゃあ…いわ、ないでぇっ…!」

僕の指をくわえ込んだソコで肉壁に当てると、名無しさんはびくんと腰を揺らした。
一度指を引き抜き、恥ずかしそうに僕の胸元に顔をうずめる彼女の頭を撫でると、名無しさんはおずおずと顔を上げた。

「…エンヴィーさん、」
「ん?」
「エンヴィーさんのも、したいです」
「え゛?」

言うが早いか、名無しさんは慣れた手つきで僕の自身を取り出すとなんの躊躇もなくソレを口に含んだ。

「はぁ…、ん…はっ…あぁ」
「ん、ぅ…んむ…」


予想以上に上手かった。

思わず、ゾクゾクする感覚に声が出た。まあ、1ヶ月あんなことされてたらそりゃ慣れるよな…。
複雑な気持ちになりながらも、根元から舐め上げられ先端を吸われる感覚には身体は反応して、既にパンパンに膨れ上がっていた。

「、エンヴィーさんの、今すっごいおっきい…」
「名無しさんにいれたくてたまんないんだよ」

改めて言葉にすると、名無しさんは面白いくらいに赤くなる。
彼女の頭を撫でて「もういいよ」と声を掛けた。素直に応じた彼女を、今度はベッドの上でうつ伏せからお尻を突き上げさせた。

パンパンになった僕の自身を名無しさんの秘部にこすりつけると、彼女はもどかしそうな声を漏らした。

「ぁ、あ、エンヴィー、さ…!」
「んー?」

余裕なんかホントはなくて、早く彼女と繋がりたい衝動に駆られていた。それでも必死に抑えつけ、先端をにゅぽにゅぽと抜き差しするだけに留める。

「…ねぇ名無しさん」
「ぁ…はい、?」

ほんの少ししか与えられない快感にもどかしそうな表情を見せる彼女を呼び掛けると、律儀にも此方を向いて返事をする。

「チンコのカリってさ、何のためにあるか知ってる?」
「? …いえ、知らない…です」
「…他の男の精子かきだす為だ、よっ!」
「んあぁぁっ!」

一気にずぶりと突き刺すと、甲高い名無しさんの声が漏れた。
腰を動かすと、じゅぷじゅぷと卑猥な音と彼女のあえぎ声が響いた。

「ふ、あぁっあ、あん、ぁあっ」
「全部っ出すから…名無しさんは全部、僕のモノだから…全部、僕に染めるからっ」
「あ、ぅ、ん…ぁあっ、エンっヴィー、さんっんぁっ」
「、なに?」
「すき、すきでっぁ…好きなんですっ、汚れて、しまったけ、どっ、すき、エンヴィーさんが…、すきっ」
「…名無しさん」

僕は彼女に覆い被さり、唇を塞いだ。舌を舐りあう間には、空いた手で両乳房を包んで揉みしだく。先端をつまむと一段と高い声が出る。

「はぁっあ、あぁ、もっと…!エンヴィーさんっ、ん、あ、あぁ、もっと、くらはい…っ」
「…いっぱいあげる。名無しさん、大好きだよ。愛してる」
「ふぁあぁっ、ああっぁ、んああ!」

ビクンビクンと膣内が痙攣しているのがわかった。理性なんか効かなくなった。無我夢中で奥に奥にと腰を振り、やがて絶頂を迎えた。

脈打つ自身はそのままに、僕は彼女を後ろから抱きかかえてベッドに倒れ込んだ。


























愛し合いました。
(愛してるよ、名無しさん)

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