本nrt
□狂ってしまった彼の笑顔は
1ページ/3ページ
テンゾウが捕まった。
でも、敵に捕らわれた、では決してなく。
…里内で、火影様の監視付きの部屋に強制収容――ほとんど監禁状態にあるのだそうだ。
理由は、テンゾウの不祥事。
『じゃあやどり、行ってくるね』
そう言って彼が任務に出ていったのは幾日か前。
予想以上にハードだった任務は、困難を極めた。
そんな状況のなか、里への応援要請を最後に途絶えた、テンゾウからの連絡。
それから応援部隊が任務地からなんとか還ってきた。
肩に担がれていたのは、
『…!テンゾウっ!』
愛しい、恋人。
でも、久しぶりのその姿はぐったりとし、有無を言わさず病院へ搬送。
そしてその夜。
病院からの脱走者が一人、いた。
…テンゾウだった。
.