裏story
□(シヘ)僕らとマギョンD
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「・・・は?」
「だから、猫の交尾について教えてもらおうかなって言ったの」
いつもだったら笑って突き飛ばし
誤魔化すことができるのだが今回はそうはいかなかった。
シウォンの目がすごく真剣だと言うことと、押しても力では絶対にかなわないと言うことを知っていたからだ。
「でも、マギョンが・・・」
「大丈夫だよ、エサもあるし」
シウォンがドンヘを更に壁へ追いやった。
そして右手でドンヘの両腕を壁に固定し左手で自分のネクタイを緩めた。
ドアの外からは絶えずマギョンの鳴き声が聞こえてくる。
「マギョンずっと鳴いてる!ねぇ、戻ろうよ!」
「いいじゃん。ドンヘだってこれからいっぱい鳴くことになるんだから」
「鳴く」という言葉の意味をドンヘはしっかりと理解できていた。
だからこそ、この場をどうにかしてでも避けたかったのだ。
「じゃぁ、まず格好からだね。首輪つけないと」
そう言ってシウォンは赤いリボンをタンスから取りだし
優しくドンヘの首にリボン結びでリボンを絞めた。
「ん・・・可愛い」
首輪の上から静かに唇を落とす。
微かにかかる吐息にドンヘはビクっと体を強張らせた。
シウォンはさっき着たばかりのコートを脱がしトレーナーにもゆっくりと手をかけた。
「あ、その前に」
シウォンは半分までたくしあげていたトレーナーを戻し、
ベットの上へとドンヘの身体を押し倒した。
そしてベットから立ち上がりテーブルの足に掛けてあった
袋の中からなにかを取りだしてドンヘの目の前でふるふると振った。
「じゃぁーん」
そう言ってみせたのはマギョンと同じ黒がかった茶色のネコ耳であった。