−MAIN−
□金玉魚の呪い(弐)
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こんな時のために
上手く口で乗せれるように
言葉を考えてきてるのよ。
「ほらっ。白くなったらモテるのに。」
私は歌うように呟いた。
その呟きは予想通り、百合丘に届いてたらしく、
「開けます。」
即答だった。
こういうのを単純馬鹿と言うのだろうか。
百合丘がペットボトルの蓋に手をかける。
何故か百合丘が半笑いなのは触れないでおこう。
私は、教室の中から百合丘を見ることにした。
ヤツがペットボトルを開けた瞬間、爆発したら、
たまったもんじゃない。
身を隠すように机の陰から様子を見る。
百合丘は、眉間にシワを寄せている。
しかし、その顔は決意に迷いはなさそうだ。
「よし!!!」
と百合丘は、大きく意気込むと…
蓋を開けた。