:天空の庵:

□素嵯鳴命…伊頭雲神
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{赤い魂}  あかいたま

(06.04.02.18:20)その日は一日晴天だった、夕方久しぶりに理恵さんが来た。
彼女は神が降りるからとのメッセージで私が10ヶ月前準備購入した土地の地主の娘さんで以前からいろいろ相談に乗っていた。
話し込み、気が付くとあたりも暗くなりかけた頃だった。
突然雲行きが怪しくなり激しい雨と風、雷まで鳴り出した。
雷鳴は近づいて来て、一瞬大きな落雷音と共に部屋が真っ赤になった。
二人とも驚き、「近くに落ちたかもしれない」と恐る恐る四方の窓を開けてみる。
木々に霧の様に白煙はたっているが炎はない、しかしキナ臭い。
彼女を見ると目が点になって固まっている。
「ナルミ先生!神棚の前にこんな大きな赤い火の玉が・・・落ちて・・・」
私は丸テーブルに神棚に背を向ける形で彼女はその対面の位置に座っていた。
「そんなバカな、部屋の中に雷が落ちるなんて、火も出ていないし」と笑いながら
その日は訝しがる彼女をそのまま帰した。
後で聞いたが友人の智さんにも彼女は自分の錯覚と思いながらその話をしたらしい。

一週間程して何気に中伊豆の光江さんにその話をすると「主人と一緒に車から見たわよ!」
「6時少し過ぎ、伊東の海の方に赤い火の玉が落ちていったのを主人が見つけたの、雷とも違うみたいよ、夜のNHKでも放送してたわよ」
次の日の伊豆新聞にも載っていたとの情報も他からも入ってきた。

しばらくして湯河原の民宿の力石さんも八本の光が一つの玉になって、大室山の向こう丁度富戸あたりに落ちていったと証言している。
力石さん、彼は、不思議な能力を持ち、出会い(07.02.03)より何かとサポートをしてくれている。

しかしその時はまだ10ヶ月前「降りるから、準備せよ!」の神との約束などすっかり忘れていた。

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