短編
□骸といっしょ
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*骸といっしょ
やぁやぁ。中井佳那だよ。最近眠くて眠くて大変なんだよね。最近はじめたゲームが面白くて気付いたらいつも日付超えて2時になってんの。本当、不思議だな。
まあ、それはさておき。私は今パイナップル頭こと六道骸、つまりはむっくのアジトって言うのかな?家に来ていたりしてる。所謂黒曜センターって場所。
なんで並盛じゃなく黒曜に居るのか、それは数十分前に遡る。
むっくとはひょんな事から知り合った仲で、時間があればたまーに遊んでいる感じだ。トランプとかね。そんな彼と、いつもと同じ様に端から見たらおかしな会話をしていた時だった。私が『そういや最近ボーリングしてないな』と呟いたのだ。どうせボーリングをしても下手だからスコアは三桁もいかずにいつも60いくかいかないかの間だけどね。とりあえずそんなことを呟いたらむっくがそれに反応したのか、『じゃあ行きましょう』とものっそキラキラした笑顔で言ってきたのだ。
まさかの言葉に、私は『いや、最近ゲーム買ったからお金ないしさ。てかやりたいって一言も言ってないっス』と言ったのだが。あれよあれよと連れられて、気がつけば黒曜センターなう。なんてこった。
「クフフ、ここなら無料で出来ますからね」
「いやー、無料って言うか作動してないんじゃないかな?なんだっけ、自分でやってくれって感じの意味のヤツ。あー!思い出せない。オートじゃなくて、フリーでもなく……」
「セルフサービスですか?」
「それだ!!あースッキリした。ありがとう、むっくが居なかったらずっともやもやしてたとこだったよ」
本当、解って良かった。この短時間の間で散々悩んだよ。カタカナってことは解ってたけど最初に『オ』が付いてたような気がしてたからね。今考えたら全然違うじゃんか、むっくが居て良かった良かった。居なかったら今頃どうなってるのやら。きっと私の脳内がスパーキングしてるとこだったよ。
「さぁ、ボーリングをしましょう」
「いきなりだなー。ん?あれ、視力落ちたのかな。ボーリングのピンがコーラとか入ってそうなガラス瓶に見える」
「クフフ、仕方ないですよ。ここはセルフサービスですから」
「なるほど、それなら仕方ない」
まさかのね、手動って。本物なのはボールだけだから、これだとおもちゃのボーリングとあんま変わらないよね。
「そんな装備で大丈夫か」
「クフフ、大丈夫ですよ、問題ありません」
そんなこんなで、その日はボーリングで遊んだ。私は残念ながらほとんどガーターだったけど。ちくしょう。それに比べてむっくはストライクとかスペアばっかだった。むかついたから私はむっくがボールを投げ終わった後に背負い投げをした。
(そいやぁぁぁー!)
(ごふっ!)
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