短編

□ディーノといっしょ
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*ディーノといっしょ

よし、お小遣いも貰ったし今日は外に出掛けようかな。何買おうかなー靴とかゲームも欲しいけどやっぱ甘い物も食べたいよね。
そんなことを考えてたら案の定ぶつかりました。だって周り見てなかったもん。私が見ているのはいつも前だけだからね。過去なんて振り返らないよ。

「あ、すいません」

「いや、こっちこそ悪ぃな。前見てなかったから」

結構上から聞こえた声に、見上るとキラキラ光る髪があった。うおっ!金髪だよ金髪!カッケー。まさか本物の金髪をこんな間近で見るとは思ってなかったよ。こんなのゲームの中だけだと思ってたよ。いやーテンション上がる。

「そうだ。ぶつかったお詫びに何か奢るよ」

「え、それはありがたいんですけど見知らぬ人にはついて行くのは駄目ですからすみません」

「そりゃあそうだな。俺の名前はディーノだ」

「あ、ご丁寧にどうも。私は中井加那です」

って、名前言っちゃった。確かにこれだったら知らない人じゃなくなるかもしれないけど。あ、待てよ私。ここでDさんと友達になったら友達に自慢出来るじゃないか。よっし、今日の最終ミッションはDさんと友達になることに決定。

「そういや加那はどこかに行こうとしてたのか」

「あー買い物に行こうかなーって。そうだ、DさんDさんケーキ奢って」

「ははっ、Dさんって俺のことか?ケーキぐらい良いぞー。そうだな、俺も部下に買って行こうかな」

「ほほー。ナミモリーヌのケーキが美味しいですよ」

Dさんの部下って言うことはもしやDさんって社長なのかな。いや、でも若すぎるからそんな訳ないか。うんうん。
そんなこんなでDさんと楽しく会話してたら着いたよケーキ屋さん。とりあえず何にしようかな。

「DさんDさん、シフォンケーキとショートケーキ!」

「二つで良いのか?」

「じゃあプリンも」

「解った解った」

うおっ眩しい笑顔だ。キラキラしすぎだよDさん!
Dさんは私が言ったのを頼み終えると、部下さん達にあげるだろうシュークリームを大量に頼んでた。それを隣に居る髭生えてて眼鏡をかけてる人が涙流しながら見てたのはなんでだろう。解んないや。

「わーいわーいDさんありがとう」

「加那、ちとシュークリーム買いすぎたから減らしてくんねえか?」

「おーいえー!お安いご用だよDさん!」

その後Dさんと近くの公園でシュークリーム食べました。うまうま。ごちそうさまです、Dさん。

「んじゃ、そろそろ帰るか。加那、家どこだ。送って行ってやるよ」

「いやいやいや、こっから私の家近いから良いよ。それよりシュークリームとかケーキありがとうございました」

「そっか、じゃあまたな」

「Dさんバイバーイ」

ぶんぶん手を振ってDさんにバイバイすると、Dさんも振り返してくれた。やっぱ外国の人って優しいよね。レディーファーストをしてくれないごっきゅんとは大違いだよ。






(あ、Dさんの連絡先聞いてなかったけどまあいいか)

(お前等、お土産だぞ)






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