青の祓魔師

□女子高生は見た!
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「ったく…さっさと兄離れしろ!」

「嫌だ…。僕は兄さんだけがいればいいんだ。」

続く会話にブラコンだから彼女を作らないと、彼女たちはそう結論づけた。今の雪男にぴったり当てはまる。

二人はショックを受けるも、だんだんと泣きそうな甘えるような声を出す雪男を気にせずにはいられなかった。何があろうと好きな人は好きな人なのだから。

女子高生二人はそっと扉を開けて、隙間から奥村兄弟を見る。ここまで来れば全て見てやろうと思ったのだ。

「…はぁ、雪男来いよ」

「でも…」

「お前無理しすぎて疲れてんだよ。甘えたいならいつものように甘えろ。兄離れするまで応えてやるから」

「…兄さん!」

「うおっ」

「兄さん…兄さん…っ僕絶対兄さんから離れないよ?兄さん、お風呂一緒に入ってよ…その後は、一緒に寝たいんだけど…いいかな?」

「いいに決まってんだろ?で、飯は?」

「一緒に食べる!あ、後ね、魚が食べたいな」

「刺身と焼き魚、煮込み魚どれだ?」

「焼き魚がいい…」

「ん、了解」

「兄さん…大好きだよ」

「おう、俺もだ」

漂う甘い空気。燐に抱き付いている雪男。燐に甘えるようにすがりつきながら雪男は何度か燐の鎖骨から首、頬、額とキスをした。

女子高生の中で雪男のイメージが全て崩れる。しっかりとした優等生の本性は、ブラコンで兄に甘えたな弟なのだ。

しかも兄の方も雪男程ではなさそうだが、ブラコンと言ってもいい。入り込めそうにない雰囲気に、女子高生は一枚写真を撮って寮から出ていった。

次の日、女子高生が撮った写真をきっかけに雪男ファンクラブはなくなったが、代わりに奥村兄弟見守り隊できた。

あえて救いなのは見られた時、燐の尻尾が隠されたままだったこと。だが、奥村兄弟見守り隊ができた今、どうなるかは神のみぞ知る…。

END







あとがき
甘え攻めみたいなのを目指してみたかった…。たまには燐に甘える雪男もいいかな?
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