前世の記憶(TOA)
□第二章〜記憶のない人形士〜
5ページ/5ページ
二人が飴を舐めると、そう経たない内に座り込む。ルークはあっと手を伸ばすが、すぐジェイドに止められた。
デ「アニス、スニア…大丈夫ですか?おぉっと、スニアは眠っていますね。」
ア「いきなり重たい記憶が消えたんだもん。疲れがどっと来たんだよ…。悪いことしちゃったな…。」
ス「………」
アニスは多少辛そうな表情でスニアの寝顔を見ながら言う。ディストはそんなアニスを微笑みながら見て言う。
デ「貴女も記憶が多く流れ込んできついはずです。記憶は大丈夫ですね?」
ア「うん…、思い出した…。イオン様も、アリエッタのことも…。」
デ「それを受け入れられればすぐ体調もよくなるでしょうし、心配はないようですね!さて、スニアは連れて帰りますが、アニスはどうしますか?」
ア「ディスト…お兄ちゃん…、アニス教団を任せてもいいかな?やることがあるからっ」
デ「いいでしょう!このアニスとスニアの誇り高い優しい兄であるディスト様が、しっかりと管理しますよ!」
ジ「1日で終わらせないで下さいよ?」
デ「きぃーっせっかくの決め台詞を…!貴方は黙っていなさい!」
ル「決め台詞だったのかよ…」
ジ「やれやれ…」
デ「とにかく無事に帰って来ること、わかりましたね?」
ア「うん、ありがとディスト!」
デ「だからあれ程…まぁいいです。では、困った時はいつでも頼りなさい!あーっははは」
高笑いをしながらスニアを抱えて去っていくディスト。そんなディストを見守ることもなく三人は話を始めるのだった。