コノ手ヲ、紅ニ染メテ。

□scene.1―少女 side.
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「―――あ、もうこんな時間。

行かなきゃ………」






「そっか。


お茶、ご馳走様。

とても楽しかったよ。」




「こちらこそ。



また、一緒にお茶しようね!!」





「…………………うん。



それじゃ、またね」








眩しい笑顔と共に去る彼女。








私と彼女の大きな壁を感じて、我知らず溜め息を漏らす。













「―――別れの挨拶は、済んだか?」














突如、背後から聞こえた、抑揚の無い男性の声。







「………はい。



お待たせして、すみません。」







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