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□寂しがり屋なblue sky
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「で? 春なんて言おうとしたの?」
春はキョトンとして、祐希を見つめたあと思い出したかのように両手を合わせた。
『あぁ! 悠太君が居なくて色々と大丈夫かな…と…。』
春はしゃべるうちに少し申し訳無さそうに 声を小さくしていった。
『大丈夫に決まってますよね…すみません…何も考えず…』
−…。
あんなこと言われたけど、春は何が心配なんだろう。
寧ろ、俺は春のが心配だ。
女子と間違われたりとか、ぼーっとし過ぎて…
考えると終わらない気がして 祐希は考えるのを止めた。
昼休み皆がチラチラと此方を見てくるのが半端なくウザい。
いつもは気にならないようなことなのに−…
『ゆ…祐希君!!今日なんで悠太君休みなの…?』
クラスの女子が3人でまとまって聞きにきた。
窓の先から視線を女子たちに向ける。
「あー…ただの風邪だよ」
『そうなんだ…。あたし同じ委員会でさ!今日集まりがあるから…』
その女子は頬を赤く染めながら祐希から視線を逸らした。
なんだ… 悠太が居なくて困るのは俺じゃなくて…
皆じゃん。
『だからさぁ…祐希君でれな…「あ、俺今日用事あるんだった…」