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□寂しがり屋なblue sky
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二人して下を向いている。
『ゆう…『何やってんだ。お前ら…遅刻するぞ』
後から嫌な声が聞こえると思ったら、やっぱりこの人だったか…。というように 祐希は溜め息をついた。
「要かよ」
『いちゃ悪いかよ』
要がキレながら、当たり前のように横を歩き出す。
まるで指定位置かのように、俺らの立ち位置はいつの間にか決まっていた。
いや、その場所じゃないと落ち着かない。そんな大きな存在になっていたんだ。
春は苦笑いしながら、要と祐希の話を聞いていた。
話しというより 言い合いになっていた。
「そういえば、春さっきなんて言おうとしたの?」
暇そうに桜の木を見ていた春をみて 祐希は質問した。
『俺の話しは無視か』
またキレてるよ…。
本当、年がら年中怒っててよく血管きれないよなー…。
「そんなに構って欲しいの?」
祐希はフッと馬鹿にするように笑う。
春もこのやりとりをみて クスクスと笑っていた。
要はというと、頬を赤く染めてわなわなと震えていた。
そんな要を無視して、話題をまた元に戻す。