main

□独占欲 / 祐希×悠太
2ページ/8ページ

悠太はクスクス笑ながら外を見た。


「何笑ってンだよ」

要が無表情で俺に問いかけてきた時だった。

先生がドアを開け、「HR始めるぞ〜」と言いながら教室に入った。


皆がガタガタと自分の席に座っていく。

要も前を向くため椅子を直して一度こっちを向いた。


「お前ってなんだかんだで優しいよな」


優しく笑い、前を向いた。


優しい…か。


お兄ちゃんだからという理由で俺は祐希に甘くしすぎたのかな…?



『きりーつ…』


記憶が飛んでたかのように一気に現実に戻った気分だった。


ガタッと立ち上がった。


『さようなら』


皆がお辞儀をし、鞄を持って外に出ていく。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ