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□年明け
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『もう少しで今年も終わり、新しい年が始まろうとしています』


テレビで祐希のお気に入りのアナウンサーが年越しのカウントダウンをしようとしているところだった。


「祐希、これ」


悠太が台所から出来上がった年越しそばを祐希に渡たすため手を伸ばしていた。


「んー」と答えながらも祐希はテレビに夢中で蕎麦を受け取らない。

悠太は呆れながら、自分のと祐希の年越しそばをテーブルまで運んだ。



悠太はハフハフしながら熱い年越しそばを口にした。


「うまい。」


その言葉に反応して祐希も蕎麦を食べ始めた。


「確かにうまいね」


口をモゴモゴさせながら、またテレビへと視線を向けたら。

そんなに釘付けになるほどかな?


今日は親が急に親戚の人に呼ばれ、家には祐希と悠太しかいなかった。


そういや、お餅もあったよな…。


立ち上がろうとする悠太を祐希は止めた。


「待って」


祐希の視線の先のテレビを見ると、カウントダウンを始めていた。


「悠太…いつもごめんね」


祐希がそんな珍しいこというから、テレビから視線をはずし祐希をみてしまった。
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