浅い眠り
□トリックオアトリート
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仕事をしていると奴はやってきた。
「名前チャン♪」
『あら、白蘭さん。どうしたの。』
凄くご機嫌ね。
まぁ..いつものことか。
彼は私の上司。と同時に恋人でもある。
「今日ハロウィンだよ」
『ええ、そうね。』
…で、何が言いたいの。
そんな顔をして白蘭を見つめる。
白蘭はというと満面の笑みで…
「trick or treat♪」
『…』
「…」
『……』
「……」
『………………はぁ。
用意してませんよ。
それより早く仕事して。』
子供じゃないんだから…。
そうつぶやき、またパソコンに顔を戻すと、白蘭が後ろから首に抱きついてきた。
『きゃっ!ちょ、白蘭さん!?』
突然すぎて軽い悲鳴が出てしまった。
「名前チャン。
お菓子くれないと..
イタズラしちゃうよ??♪」
そう言い、私の肩に顎を乗せてきた。
『!!?』
うああああ!!!!!
近い近いっっ!!!
耳元で囁くなぁ!!!!
私の心拍数は一気に上がる。
ああ、きっと今の私の顔は真っ赤だろう..。
それを白蘭に見られてると思うと、もっと熱が顔に上がる。
『だ、からっ…!』
「お菓子ないのー?
じゃあイタズラしちゃおっか♪」
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