貰いもの
□Teddy bear
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しんしんと雪が積もってゆく。
ふわふわ、ふわふわ。
その様子を骸はゆっくりと見詰める。
「どうしたの?珍しいのかい」
愛しい恋人の為にホットココアを作っていた雲雀は、キッチンから骸に声を掛ける。
「あ、いえ……ココア、出来ました?」
「うん。ほら、おいで」
お揃いのマグカップに注ぎ、片方を骸に渡す。
ありがとうございます、と微笑みながら受け取り、ずずと啜った。
「―…ホワイト、クリスマスですね」
「そうだね」
「プレゼント、忘れてませんよね?」
勿論、と悪戯っぽく笑う骸。
雲雀は危うくマグカップを落としそうになった。
「…無いんですか?」
「あ、あるよ、今言われるとは思わなくて」
「今言われるとはって……もう7時ですよ」
ほら、と骸が指を指した先の時計は確かに午後7時過ぎを刻んでいた。
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