紅い桜は鬼の如く……
□拾伍
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調度帰りだったから、皆で一緒に帰っている。
『今日、こんな天気だからね。店もあまり繁盛してないし』
そう言って、夏だというのに涼しすぎる空気に手を伸ばす。
千鶴「ですね……」
『……そう言えば、永倉さん』
永「んぁ?」
『この前、私が行った、島原って、どんなところなんですか?』
永「………」
沖「!?」
永倉さんはともかく、沖田さんは、こっちが驚くほど驚いた。
沖「魅也ちゃん、君、女だよね?」
『は、はい……』
沖「……怒るよ?」
『へ!?』
男と言ったら余計に怒るだろうと少し反論したが、それに怒ってるわけじゃないらしい。
永「総司、お前が怒る理由はないだろう?」
沖「………」
沖田さんはつまらなさそうにそっぽ向く。
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