紅い桜は鬼の如く……
□拾肆
1ページ/15ページ
―――――。。。
『………』
千鶴「魅也さん?お粥ですけど、食べれますか?」
『………』
千鶴「っ……」
あの夜から、体が言うことを聞かない。
千鶴はすっかり良くなったらしい。
少しばかり動くと、頭が割れそうに痛む。
一体何があったのか、見た目に大した違いはない。
でも、身体中から、何か追い出そうとしているのだ。
私の身体は本能でそう動いている。
それのせいか、腹は減るが食欲はない。動きたいのに動けない。喋りたいのに喋れない。
無駄な動きを一切したくない、動くなと、身体が嘆く。
私の本能は、何かと信じられる。だから素直に寝込んで、瞬き以外一切動かず、喋らないようにした。
瞬きも、ずっとしていると身体が重く、怠くなってくる。
それをなんとかするために、起きていることすら、しなくなっていった。
_