紅い桜は鬼の如く……

□捌
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〜元治元年六月〜





ザワザワザワ………



「すまないねぇ」


千鶴「いえ、ありがとうございました」





『千鶴ちゃん………』


千鶴「あはは……、またダメでした」



あれからというもの、巡察の度に何回も何回も鋼道氏について聞き込みをしている千鶴ちゃん。


まったく成果をあげられずにいた。



沖「千鶴ちゃん、そんなにガッカリしなくてもいいよ。そのうち見つかるから」


千鶴「沖田さん……、そうですよね」


沖「魅也ちゃんもそう思うでしょ?」


『あ、はい!』



あれから沖田さんの顔がまともに見れない。


あの赤く見えたのは血だろう。


聞いたことがある。沖田さんは確か労咳だと……



そんなのを感じさせない沖田さんは私の調子はまったく気にしてない。





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