すすめ!

□もぅヤダこの子たち
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「夏まつりが明日に迫ったわけで、まぁお前ら、くれぐれも一般生徒には怪我させないようにな」

風紀委員室にて、長であろう長身の男が目の下のクマをこすりながらつぶやいた


「はぁ、今日の鏡子様も凛々しかった…はぁはぁ」

「気持ち悪いです先輩」

「おいユリ、それ取れ」

「すぐ近くにあるから自分で取れよこのデブ。だからお前は太ってるんだデブ」

「…すいません」


あっけなく精神にダメージをうけた男はのそのそと動き出す


「ところで委員長、明日の見回りコースって決まってるの?」


「ん。あぁ、俺が徹夜で仕上げてきたぞ…見ろこのクマを」

「あんたいつもクマ凄いから見ても違い分かんないっつーの」

「すいません…」

「委員長ううううう!ちょ、い、言いすぎだよユリ!」

「そうです!そういうのは私に!」

「だまれドM」

「そう!そのいきです!」


「いいからお前ら落ち着いてくれ…あとヤエ、お前さっきから何ふてくされてるんだ」


風紀委員長、バルシェの視線は先ほどからまったく動かない体育座りしたままの男に向かう
一応彼は風紀委員長の右腕なのだからご機嫌斜めだと少々効率が悪い


「生徒会長…」

「ん?」

「生徒会長、あのハヤトとかいう男の頭なでてた」

「ハヤト…あぁ、一年生の」

「生徒会の会計でしたね」

「…生徒会長は俺の頭なでてくれたことない」






あぁ、またか………





「頭なら俺がなでてやるぞ?」

「委員長は嫌だ。気持ち悪い」


「……」






もぅヤダこの子たち
「委員長!しっかりしてください!」

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