すすめ!

□双子の苦労
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リルアがケンヤにつかまっていた頃
時刻はちょうど朝のSHRの時間





「えぇっと…こっちがリンので…」

「先生。私ランです」

「あ…ぁれ!?」


「ランちゃーん。この前の提出物出してー」

「うちリンやよー」




「「……」」





確かにリンとランは双子だ
双子だが…性格と話し方はまったく違う
髪型だって服装だって違うのだ


なのに


なのにこのクラスの連中はよく二人を間違える








担任だって間違える








「リン、私たちこんなに違うのにね」

「なんでやろなぁ?」



「リンちゃんはランちゃんなイメージがあるから…」



「ちゃうで!リンはリン!ランはランや!!」


「う、うん。判ってるよ…!」





力説するリンにクラス全員じゃっかんひき気味
ランは一人髪を指にまいて何か考えている






(わかりやすいように髪型をかえてるのに…)






ランの髪はストレートロング
片目を長い前髪で隠し、カチューシャで独特の髪型を作り上げている



一方リンの髪はフワフワボリューム満点
大きなリボンを使ってバックをあげている






「…」





(一体なんでだろう…?)




チラリと窓を見ると
ケンヤから必死で逃げている生徒会長の姿があった










双子の苦労
今日もまた間違えられる

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