A

□目指すは黒の森
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メアリが攫われた
犯人はおそらくクラブの刺客





だとしたら目指す場所は決まっている





目指すは黒の森





「おそらく、クラブの連中はメアリをアリスと勘違いして連れ去ったんだろう」


「私と…?」


「ハートの女王はアリスを恨んでるからね。アリス、君は狙われてるという自覚をもったほうがいい」




「……。どこに行けば、メアリを取り返せる」


「運よく、メアリが直接女王のもとに送られていなければ…黒の森だ」



「黒の森?」



「そぅ」




キャタがもっていた海図をライアの前に広げてみせた
先ほど、兎についておしえてもらった時と同じものだ




「今僕達がいるのは青の海。で、ここから西に2日間進んだところにある森が黒の森」


「クラブの拠点がここにある。俺たちはその拠点を黒の城と呼んでいる」



「二日…」



「……………ごめんなさい。私のせいだわ」






突如
隣からよわよわしい声があがる





アリスだ




彼女が今にも泣きだしそうな顔でライアを見ていた





「…」



「私、が、ひきこんだから…!!」




「……よくわかってるじゃないか」




「っ」




「もし貴様が自分の責任だと思わず、この話を普通に聞いていたら、私は貴様を斬っていた」



「物騒だなぁ」


「少し黙ってろキャタ」



ケタケタと笑うキャタを制したのはダイヤの船長だ





「だが、貴様が責任を感じているのなら私は何も言わない。あの時もぅ少しはやく私が気付ければこぅはならなかった」



「………あ、ありがとう」





「友達が攫われたのにずいぶんと落ち着いてるんだなお前」


「そりゃぁな、メアはそんなに弱くないし…大丈夫だろう」







「わわっすごい信頼関係!」


「キャタ!」



なんでお前はこぅも空気を読まないんだ!
ダイヤの船長はため息をつきながら頭を抱える




その様子を見て後にいた海賊たちは笑った






「さて、ならあと二日でやらないといけないことがある」




「?」



「布はあるか?」



「何に使うんだ」



「この服を少し改良するんだ。一度姿を見られているから簡単にはもぐりこめないだろう」




「なるほど!布ならまかせて!たくさん用意できるよ」





「ありがたい」





ずいぶんと慣れているな…

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