薄桜鬼 小説
□愛しいきみ 土←千
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パタパタッ
男所帯のところに男とは思えない軽い足音が聞こえてくる…
こんな足音をたてるのは誰だか考えるまでもない
「土方さん、お茶をお持ちしました」
「あぁ、入れ」
「失礼します…」
千鶴がそう言っていつものように入って来ただが…
「千鶴…?お前、少し顔色が悪くねーか」
「そうでしょうか?別に体調は崩しても無いんですけど」
いつもより顔色が悪く見えるんだが、千鶴は全くその自覚が無いのかよ
「そうか?」
「はい(微笑)大丈夫ですよ」
だが、千鶴の言う大丈夫はあてにならねーしな
「千鶴、今日一日は大人しくしとけ。仕事も一切するなよ!!」
「だ、大丈夫ですよ(汗」
「お前の大丈夫はあてにならねーんだよ。それでこの前も倒れただろうが」
「う゛…」
こいつはこの前も無理をして倒れてる
本人が大丈夫だと言うから気にはしなかったがそれがいけなかった
「分かったな!」
「はい…分かりました」
そう言って千鶴を部屋に返した…
「もう夕暮れか…」
とりあえず仕事はこのぐらいで良いだろう
縁側にでも出ようとしたら…
ドタバタッ
ガラッ
「土方さん!!」
「平助!!一言言ってから入りやがれ!!」
「それどころじゃないんだって!!」
かなり焦った様子だが…
「何かあったのか?」
「千鶴が高熱出して倒れたんだよ!!」
「高熱だと!!」
チッ…確かに顔色が悪かったが熱を出すまで体調を崩してたのか
「今一君が松本先生を呼びにいったところで…」
「平助、千鶴の部屋に行くぞ!!」
俺は平助を押し退け早足で千鶴の部屋に向かった
「ちょっ!?待ってくれよ(汗」