ニシキギ 壱

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今日は雨。

・・・寒ィな。


少しでも雨を避けようと屋根のあるところを探したがそんなとこには決まって誰かが座ってる。


ちぇ・・・動けねェ。


クロウと喋らなくなって3週間。他の奴らとも喋らなくなった。

することは白ひげに奇襲をかけるだけ。とにかく暇だ・・・。


顔を膝につけた俺の肩を誰かが叩いた。

静かに、とんとんと。


・・・何か懐かしい。


身に覚えのある叩き方に顔を上げたら





「・・・クロウ」





傘も差さず、ずぶ濡れのクロウが立っていた。

何やってんだ?





「・・・ついてこい」





無表情にそれだけを言うとさっさと船内に戻っていった。


な、何だ何だ?


・・・とにかくついてけばいいんだよな。



俺はクロウの少し後ろにつき奇襲以外で初めて・・・静かに船内へ入った。









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